ハヤシライス? ハッシュドビーフ?
①結論から先に述べると、ハッシュドビーフとハヤシライスは、同じと考えて差し支えないようだ。実際、ハッシュドビーフとハヤシライスの定義はあいまいで、両者の違いは明確ではない。
ハヤシライスは、ハッシュドビーフ・ウィズ・ライス(Hashed beef with Rice)からきているという説があり、その説に従って、ハヤシライスは、ハッシュドビーフをごはんにかけたものと定義される場合も多いようだ。
ただ、イメージとしては、ハッシュドビーフは、ベースにドミグラスソースを使用した大人向きの味わいで、ハヤシライスはベースにトマトソースやトマトケチャップを使用した子どもが好む甘めの味わいといった違いがあるようだ。
②まずは、ハッシュドビーフとビーフシチューについてだが、ほとんど同じと考えて差し支えないようだ。
ただ、一般的に、ビーフシチューに使用されるのは、角切り肉で、ハッシュドビーフに使用されるのは、薄切り肉という点が違うといえば違うといえる。ちなみに、ハッシュドビーフの「ハッシュ(hash)」には、細かく切るという意味がある。
ハヤシライスとビーフシチューについては、こちらも内容そのものはほぼ同じだが、ハヤシライスはごはんにかけて食べるが、ビーフシチューは、おかずとして食べるという点が違っているといえるだろう。
③ハッシュドビーフとハヤシライスは、洋食に分類されるが、じつは日本で考案された食べ物だ。これに対して、ビーフストロガノフは、19世紀のロシアで誕生したロシアの郷土料理である点が違っている。
また、ビーフストロガノフは、牛肉や玉ねぎ、マッシュルームなどの具材をサワークリームで煮込むという点も、ハッシュドビーフとハヤシライスと違っている点になるだろう。
※参照 オリーブオイルをひとまわしより抜粋