ハヤシライス 名前の由来

 

①上野精養軒のシェフ、林さんのまかない飯

明治初期創業の上野精養軒で、当時勤めていた林さんというシェフが作ったのがはじまりという説。牛肉の切れ端と余った野菜をデミグラスソースで煮込み、ライスにかけた従業員用のまかない飯を、シェフの名を冠してお店で提供するようになったといわれます。
実際にその林シェフがいたかどうかは不明ですが、いまの上野本店をはじめとした都内11店舗で、元祖といわれるハヤシライスををいただけると評判です。
②早矢仕 有的(はやし ゆうてき)氏が起源
一方で大手書店「丸善」の創始者の名前から、ハヤシライスが生まれたという説もあります。早矢仕氏の名が語源だとする説にはふたつあり、かつて医師として勤めていた病院で、肉と野菜の煮物をご飯にかけて患者の食事としたという説がひとつ。
もうひとつは、創業後に仕事仲間をなじみの西洋料理店へ連れて行き、肉と野菜のソース煮込みに、ライスを添えて出させたことからついたという説です。当社の社史にはこの説が掲載されていて、丸の内本店や日本橋店併設のカフェで名物メニューとなっています。
ハヤシライスの名前の由来として、ハッシュドビーフが起源という説もよく知られた話。いまは外国でハッシュドビーフという料理名は認知されていませんが、かつて英国料理に牛肉煮込みの古い同名レシピがあったとされます。
その「ハッシュドビーフ・ウィズ・ライス」を省略してハッシライス、ハイシライスと呼ぶうちに、ハヤシライスとなったとする説が有力です。大阪や神戸などの老舗洋食店の一部で、現在でもメニューにハイシライスと明記しているお店がありますよ♪
※参照 macaroniより抜粋

ハヤシライス? ハッシュドビーフ?
①結論から先に述べると、ハッシュドビーフとハヤシライスは、同じと考えて差し支えないようだ。実際、ハッシュドビーフとハヤシライスの定義はあいまいで、両者の違いは明確ではない。
ハヤシライスは、ハッシュドビーフ・ウィズ・ライス(Hashed beef with Rice)からきているという説があり、その説に従って、ハヤシライスは、ハッシュドビーフをごはんにかけたものと定義される場合も多いようだ。
ただ、イメージとしては、ハッシュドビーフは、ベースにドミグラスソースを使用した大人向きの味わいで、ハヤシライスはベースにトマトソースやトマトケチャップを使用した子どもが好む甘めの味わいといった違いがあるようだ。
②まずは、ハッシュドビーフとビーフシチューについてだが、ほとんど同じと考えて差し支えないようだ。
ただ、一般的に、ビーフシチューに使用されるのは、角切り肉で、ハッシュドビーフに使用されるのは、薄切り肉という点が違うといえば違うといえる。ちなみに、ハッシュドビーフの「ハッシュ(hash)」には、細かく切るという意味がある。
ハヤシライスとビーフシチューについては、こちらも内容そのものはほぼ同じだが、ハヤシライスはごはんにかけて食べるが、ビーフシチューは、おかずとして食べるという点が違っているといえるだろう。
③ハッシュドビーフとハヤシライスは、洋食に分類されるが、じつは日本で考案された食べ物だ。これに対して、ビーフストロガノフは、19世紀のロシアで誕生したロシアの郷土料理である点が違っている。
また、ビーフストロガノフは、牛肉や玉ねぎ、マッシュルームなどの具材をサワークリームで煮込むという点も、ハッシュドビーフとハヤシライスと違っている点になるだろう。
※参照 オリーブオイルをひとまわしより抜粋